1999年6月1日
安房樋ノ口
  アカメガシワ
<赤芽柏>
Mallotus japonicus MUELL. ARG.

[トウダイグサ科アカメガシワ属]

分布:本州、四国、九州、沖縄

開花期:6月
熟果期:10月

用途:床柱、下駄、薪炭

薬用:樹皮を野梧桐(やごとう)と呼び、煎じ薬、粉末、エキス剤として消炎鎮痛薬とし、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃酸過多、胆石症、はれものなどに用いられる。成分はイソクマリン類のbergeninの他、rutin、malloprenolなどが知られている。
▼樹皮5〜10gを水500ccで煎じ、1日3回に分服。

 日向に生ずる落葉高木。雌雄異株。伐採地、崩壊地などにすぐに生えてくる。根が地中で長く延び、その途中から萌芽が生じるので、その一帯が雄または雌の木だけとなる。成長が早く、数年で高さ3〜8mになる。新芽は紅紫色で細かい星状毛が多いが、後に毛の多くは脱落する。葉は互生で赤い長柄があり卵形または円形、先端は伸びて尖り、しばしば浅く2〜3裂する。葉柄の上端より少し離れた葉の縁に花外蜜線があり、アリが集まるので他の虫を寄せ付けない。枝先に総状あるいは円錐状の花序を出し、多数の小花を付ける。さく果は3角状の球形で3室、外面に柔らかい棘が多い。熟すると開裂して紫黒色球形の種子を出す。

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