2003年12月30日救助犬訓練報告

 日頃は屋久島のためにいろいろとご尽力いただきありがとうございます。

 屋久島救助犬協会では災害(遭難)対策の一つとして救助犬の育成をしておりますが、屋久島での救助犬訓練について皆様のご理解をいただきたく、下記の通り報告いたします。

 年月日:2003年12月30日(曇)
 行程1:10:00〜16:30白谷広場→楠川歩道→太鼓岩→楠川歩道→白谷広場
 目的:環境および他人への馴致。運動能力および体力増進。
 理由:遭難事故が起きた場合に実際に出動する地域で、また地震、台風、土石流、火山噴火などの災害を想定して日常の訓練を積むことが必要。面識のない被災者(遭難者)を救助するため、他人への友好性を高めることが必要。
 訓練士:木下香里(訓練およびガイド)
 訓練犬:雲居の雁(甲斐犬3歳♀・2002年10月27日、2003年10月26日救助犬第1種認定)
 訓練内容:多くの人に会うことで他人への友好性を高める訓練、オンリードまたはオフリードで歩きながら、または留まっての服従訓練等。
 訓練中会った人や動物の反応および雁の反応:私のお客様3名は救助犬をツアーに同行したことについてとても喜んでいた。他の観光客約50名、ガイド5名、タクシー運転手1名も殆ど好意的だった。私のお客様は救助犬にとても興味を持ったので、森の中に隠れてもらい捜索訓練をした。

 途中シカに出会ったが、雁は少し興味を示したので「ダメ」と声をかけて窘めた。シカは殆ど警戒していなかった。

 行程2:10:00〜10:10知人宅
     10:20〜10:40千尋滝
     11:10〜11:30大川の滝
     11:40〜12:15西部林道
     12:25〜12:30いなか浜
     13:00〜13:10宮之浦フェリー乗場
 目的:環境および他人への馴致。運動能力および体力増進。
 理由:地震、台風、土石流、火山噴火などの災害を想定して日常の訓練を積むことが必要。面識のない被災者(遭難者)を救助するため、他人への友好性を高めることが必要。
 訓練士:木下大然(訓練指導)
 訓練士:ジョン・ペリー(救助犬研修)
 訓練犬:武蔵(甲斐犬9ヶ月♂)
 訓練内容:多くの人、他の犬に会うことで他人への友好性を高める訓練、オンリードで歩きながら、または留まっての服従訓練等。
 訓練中会った人や動物の反応および武蔵の反応:知人7名、他の観光客約20名も殆ど好意的だった。知人の甲斐犬(♂)には近付きすぎて喧嘩しそうになったため、「NO」と言いながらチョークチェインカラーで矯正した。知人の雑種(♂去勢済)とは間合を取って様子を見た上で近付けたがお互いに問題なかった。知人のゴールデン・レトリーバー(♀)とは間合を取って様子を見た上で、「FREE」の号令で自由に遊ばせ、「お終い」の号令で遊びを終らせた。武蔵はときどき観光客に警戒したので、その人たちには救助犬の訓練であることを説明して手から餌を与えてもらった。

 途中サルに出会ったが、武蔵は少し興味を示したので「NO」と声をかけて窘めた。サルは殆ど警戒していなかった。

 以上です。

 26日から5日間、ジョン・ペリーさんと武蔵君の訓練指導にあたりました。武蔵君は同じ甲斐犬でも雁とはかなり性格の違う犬で、私自身戸惑うこともありましたが、長野県小諸市に住む雁の父犬のハンドラー、山下國廣氏の指導を仰ぎながら一つ一つの問題を考え、最善の努力をしたつもりです。この5日間はジョン・ペリーさんと武蔵君、そして私自身にとっても非常に有意義な日々であったと思います。

 皆様には今年1年間ご協力いただき厚くお礼申し上げます。日本での救助犬活動に対し、周りの理解を深めるにはまだまだ地道な活動が必要だと思いますが、今後とも皆様のご協力を賜りたく、宜しくお願い申し上げます。良いお年をお迎えください。

 この報告は屋久島の山岳に関わる各関係機関およびガイド関係者、また救助犬関係者に対し、屋久島救助犬協会が自主的に行っているものです。ご質問、ご意見等ございましたら下記までご一報ください。

鹿児島県熊毛郡屋久町安房2627-133
TEL/FAX 0997-46-3714
Mobile 090-9580-7862
E-mail = waken@bronze.ocn.ne.jp
URL = http://yakushima.org/rescudog.htm
屋久島救助犬協会
訓練士・指導手 木下大然

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