健康管理
(身体面・精神面)

 仔犬を里親様にお渡しする時期は、仔犬の社会化を進める関係で生後50日以降とさせていただきます。また仔犬の体調を整えるため、ワクチン接種後1週間以上間を置かせていただきます。当犬舎では生後4〜6週齢頃、母犬からの移行抗体が残っていても効果が期待できるイヌパルボウイルス、イヌジステンパーウイルスのハイタイター(高力価)2種混合ワクチン、ノビバックPUPPY DPを接種させていただきます。仔犬のお引取りが生後3か月以降となる場合は追加で10種混合ワクチン、バンガードプラス5/CV-L4を接種、生後4か月以降となる場合は再度バンガードプラス5/CV-L4を接種させていただきます(詳細につきましては「仔犬を迎える準備」の「4.ワクチン接種の注意点/動物病院の選び方」および「犬用ワクチンの種類と力価等」をご参照ください)。下の表は当犬舎で行っている健康管理ですが、仔犬を迎えられた場合にはこれを基準にされることをお勧めします。
  台牝 種牡 仔犬
日常的な身体面の管理・育成 毎日適量の上質の餌と水を与え、犬や犬舎を清潔にし、快適な環境を保ち、適度な運動をさせる。山、川、海等の自然環境を活かしながら訓練をする。必要に応じて耳掃除、歯磨き等をする。 台牝に同じ。 生後30日頃までは母乳を与え、徐々に上質の離乳食と水に切り替える。毎日犬や犬舎を清潔にし、快適な環境を保ち、適度な運動をさせる。必要に応じて耳掃除、歯磨き等をする。
日常的な精神面の管理・育成 信頼関係を維持するため飼主がリーダーとして相応しい挙動に心掛け、なるべく嫌な思いをさせないように配慮しながら様々な環境に置いたり、多くの他人や他の犬に会わせて情緒豊かに育てる。 台牝に同じ。 生後50日頃までは兄弟姉妹や母親と一緒に過させることで犬の社会を正しく学ばせ、同時に毎日人の手で触れることで人の社会に入る準備を進める。
コクシジウム症予防・治療 授乳中の台牝には、仔犬に投与する時に合わせてバイコックス(有効成分:トルトラズリル)を経口投与。   1〜2週齢頃に1回、バイコックスを経口投与。以後、症候が顕れたら随時経口投与。
ジアルジア症等予防・治療 仔犬に投与する時に合わせてフラジール(有効成分:メトロニダゾール)を経口投与。   生後2週齢以降、フラジールを1日2回(朝夕)、7〜10日間経口投与。
イヌパルボウイルス、イヌジステンパーウイルス、イヌアデノウイルス2型(+1型)、イヌパラインフルエンザウイルス、イヌコロナウイルス、レプトスピラ(カニコーラ、イクテロへモラジー、グリッポチフォーサ、ポモナ)予防 3年に1回、28日以内に生ワクチン接種、または7日以内に不活化ワクチン接種を受けておらず、発情中や妊娠中でなく、体調が良い時を選びバンガードプラス5/CV-L4を接種。また同ワクチンを接種しない年は同様の条件のもと、バンガードL4を接種。 3年に1回、28日以内に生ワクチン接種、または7日以内に不活化ワクチン接種を受けておらず、体調が良い時を選びバンガードプラス5/CV-L4を接種。また同ワクチンを接種しない年は同様の条件のもと、バンガードL4を接種。 4〜6週齢の体調が良い時を選び、ノビバックPUPPY DP(イヌパルボウイルス、イヌジステンパーウイルス)を接種。更に生後3か月頃および4か月頃の体調が良い時を選び、バンガードプラス5/CV-L4を接種。
瓜実条虫症、回虫症、鉤虫症、鞭虫症、マンソン裂頭条虫症、多包条虫症等予防・治療 月1回、シンパリカ・トリオ(有効成分:サロラネル、モキシデクチン、ピランテル)を経口投与。

サロラネル=ノミ(瓜実条虫症等)、ダニ(重症熱性血小板減少症候群、バベシア症等)予防薬。
モキシデクチン=イヌフィラリア(犬糸状虫)症予防薬。
ピランテル=瓜実条虫症、回虫症、鉤虫症、鞭虫症、マンソン裂頭条虫症、多包条虫症等予防・治療薬。
台牝に同じ。 2週齢から2週間置きに6週齢までドロンタールプラスを経口投与。8週齢から1か月置きにシンパリカ・トリオを経口投与。
イヌフィラリア(犬糸状虫)症予防 6週齢にイベルメクチンまたはモキシデクチンを経口投与。8週齢から1か月置きにシンパリカ・トリオを経口投与。
ノミ(瓜実条虫症等)、ダニ(重症熱性血小板減少症候群、バベシア症等)予防 8週齢から1か月置きにシンパリカ・トリオを経口投与。
狂犬病予防 年1回、28日以内に生ワクチン接種、または7日以内に不活化ワクチン接種を受けておらず、発情中や妊娠中でなく、体調が良い時を選び、狂犬病ワクチンを接種。 年1回、28日以内に生ワクチン接種、または7日以内に不活化ワクチン接種を受けておらず、体調が良い時を選び、狂犬病ワクチンを接種。 生後91日以降に狂犬病ワクチンを接種(条件は台牝、種牡に同じ)。
疥癬症、アカラス症、皮膚糸状菌症予防・治療 月2回ほど除虫菊煎剤やイベルメクチン水溶液を全身と犬舎に撒布。症候が顕れたら犬チンキ(有効成分:チアントール、サリチル酸、ウンデシレン酸、エタノール、ポリエチレングリコール400)を患部に塗布。 台牝に同じ。 6週齢以降、台牝、種牡に同じ。
包皮炎 不妊や子宮蓄膿症の原因となるため、包皮炎に罹患した牡との交配は避ける。 患部にゲンダマイシンを塗布し、陰部を清潔に保つ。  
その他の病気、けが治療 症状に合わせて(応急)手当を施し、必要に応じて獣医師と相談の上、適切な処置を施す。 台牝に同じ。 台牝、種牡に同じ。


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