(1998年12月24日撮影)
   県道から約1.3km、標高約200m、見ての通り山の中です。土地は全部で一町一段五畝と少しあります。近くに浄水場のオーバーフローが流れ、少し離れたところにきれいな川が流れています。電気はそれらの水を使って水力発電をする予定です。家の設計は下図の通りで比較的シンプルです。設計したのは大然です。整地は自分達でやりましたが、建築は大工さんと一緒にやっています。木材は、「遠距離の運搬による無駄なエネルギーを使いたくない」「樹木の伐採で自然破壊が進んでいる熱帯雨林、ツンドラの木材を使いたくない」などの理由で、殆ど島内材(地杉など)を使っています。

 バイオガスプラントも造りました。これは屎尿、生ごみ、家畜糞尿等を醗酵させて、バイオガス(メタンガス)を発生させる設備です。ガスは調理、風呂焚き、発電等に使うことが出来、醗酵した原料は良質の液肥として畑に撒き、作物を育てることが出来ます。このプラント一つで屎尿、生ごみ、糞尿処理、そしてガス、液肥の活用といった自然の循環を生かした生活をすることが可能です。醗酵槽内は無酸素状態なので嫌気菌だけが活動し、寄生虫、病原菌は死滅します。現在稼働中のバイオガスプラントは、インドで126万基、中国で475万基もあるそうです。既に周知の通り、日本では大量の生ごみが発生していますが、資源として活用されているのはごく僅かです。また近代農業による土地の荒廃も進んでいます。これからは是非日本でもバイオガスプラントを広め、これらの問題を解決していって欲しいですね。

本宅平面図(単位=mm)

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