川内原発に関する反対陳情

陳情書

上屋久町議会議長 浜崎勝秀殿
趣旨
 上屋久町議会におかれましては昨年3月議会において、「熊毛地域への核関連施設立地に反対する決議」をされ、更に「放射性物質の持ち込み拒否及び原子力関連施設の立地拒否に関する条例」の制定にもご努力いただき感謝申し上げます。その後熊毛地域及びトカラ列島において同様の議会決議や条例制定が相次ぎ、南の海から非核、放射能拒否のメッセージ発信の端緒となった意義は大きく、上屋久町議会の先見性に敬意を表するところです。さて鹿児島県下では九州電力川内原子力発電所3号機の増設が計画され、県下の市町村議会でも反対決議や反対陳情の採択等がふえてきています。わたし達は、原子力発電の危険性、発電による使用済み核燃料等技術的にも処理困難な核廃棄物の増大、廃炉等最終処理まで考えればその経済性にも疑問があり、その代償はあまりにも大きいことなどから、孫、子の代まで残る負の遺産の連鎖を今こそ断ちきって欲しいと考えています。加えて昨今の自然エネルギーの進歩は著しく、近い将来、燃料電池や地域発電中心の電力供給システムが主流になるであろうことは多くの専門家が指摘しているところです。原子力発電が時代から取り残される日は近いものと思われます。一方川内原発3号機は出力150万キロワットと世界最大の巨大原発であり、いったん事故が起きたときの影響ははかりしれません。わたし達の住む屋久島も当然その影響を受けることになります。屋久島では水力発電による電力供給を基本として、バイオガスによる発電や風力発電、廃油によるVDFなどクリーンエネルギーによる地域づくりの努力が行政住民一体となって取り組まれる中、増設により核汚染の危険が増大することはこれらの努力を無にするものとなり、この危険を看過することは、まったく理にかなわないことではないでしょうか。屋久島高校に環境コースも設置され、子供たちの未来へむけて日本の自然環境を守る先進地としての役割が期待されている世界自然遺産のこの地にあって、川内における時代逆行の原発増設はどうしても容認できないことだと考えます。以上の趣旨から、議会におかれまして、別紙のとおり、川内原発3号機増設反対の決議をしていただきますよう陳情いたします。

 陳情事項
 1.九州電力が計画している川内原子力発電所3号機の増設に反対する決議

平成13年6月13日

提出者 核施設はいらない島民の会・上屋久町代表 朝比奈 敏子
上屋久町小瀬田650-90

核施設はいらない島民の会・上屋久町
事務局
朝比奈 敏子 中島 正治 安藤 義之
渡辺 博之 河東田 民子 手塚 賢至
手塚 田津子 木下 大然 永野 昭二

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